
ポーランドに行った話(その2)
さて、その1では夜に虫とたたかっていたわたしですが、たたかいつつも、次の日はどうしようかなと考えていました。
ショパンの生家にどうしても行きたい
ワルシャワに行く前から、ショパンの生家に行きたいなとは思っていたんですね。でも大して調べていなかったので、1日目の夜にちゃんと調べてみたら、行くのがものすごく大変そうなのです。
ショパンの生家は、「Zelazowa Wola(ジェラゾヴァ・ヴォラ)」という、なかなかに覚えるのが大変な地名に存在しているのですが、なにしろGoogle マップで調べても行き方が出てきません(どうでも良い情報ですが、「Google」と「マップ」の間には半角スペースありなんですね、Googleさんは。翻訳の仕事をしているとこういう部分に着目してしまいます)。

ワルシャワの中心街から歩くと11時間半、車だと1時間・・・なので、通常はツアーを予約するみたいです。
直前なのでツアーは予約できないところが多く、諦めずに探したら(諦めの悪さには自信があります)ひとつだけ予約を受け付けていそうなところを見つけ、でもどうせ直前すぎて無理だろうな、と思いつつ一応予約しました。
ローカルなバスで行く方法
もうひとつの行き方として、地元の方が利用するMotobussというバスで行く、というものがあります。
でも、この手づくり感あふれる公式ホームページからわかるように、ポーランド語なので、わたしにはなにがなんだかわかりません。もちろん英語版なんかありません。
ということで、DeepLにコピペして内容を把握したのですが、どうやら下の画像が月曜日から金曜日の時刻表らしく。
★「Do Warszawy 」が「ワルシャワ行き」という意味で、「Do Sochaczewa」が「ソハチェフ行き」という意味のようです。「ソハチェフ」は、ショパンの生家がある「ジェラゾヴァ・ヴォラ」のひとつ先で、終点です。

★「Sobota」が土曜日の時刻表。

★「Niedziela」が日曜日の時刻表です。

※わたしがこれを書いている、2024年10月時点の情報ですのでご自身で調べてくださいね!!責任は持てませんので・・・
行きはワルシャワから行くわけですから「ソハチェフ行き」の時刻表を見れば良いわけで、帰りは「ワルシャワ行き」の時刻表を見る、ということになります。
で、この緑色の数字はなにを表しているのかというと、「カンピノス経由」という意味。
下の画像からわかるように、カンピノスは「ジェラゾヴァ・ヴォラ」のすぐ近く。ですので、この緑色の時刻にやってくるバスに乗らなければなりません。

Motobussに乗ってみる
さて、翌朝起きて、ツアーの申し込みがしっかりキャンセルされたというメールが9時過ぎにきました(やっぱり)。
どうしよう、このあまりにローカルなMotobussに乗るのか・・・と考えましたが、先ほどの時刻表のとおり、ショパンの生家行きのバスは9:50発、次は14:00発。
そのとき9時を過ぎていましたので、もう時間がありません。わりと行動力に自信のあるわたしは、すぐさま外に出て、このMotobussに乗ってみることにしました。
数少ない「ショパンの生家への行き方」についてのブログなどを調べると、どうやら現金払いのみ。
わたしはポーランドのズロチを持っていなかったので、急いで近くのATMに行って現金を下ろし、Motobussのバス停へと走りました(ソニーバンクウォレットで問題なく下ろせました、ソニー銀行さんありがとう❤)。
バス停は、文化科学宮殿の向かいにあります。この方がバス停の場所を紹介してくださっています。
申し訳ないのですが運賃がいくらだったか覚えておらず・・・でも、日本円にして600円(15ズロチだったような)くらいだったと記憶しています。
わたしはめちゃくちゃ走って(旅先ではいつも走ってばかり)、Motobussのバスを見つけました。
赤いミニバンで、「これが・・・バス・・・?」と思いながら、運転手にDeepLでポーランド語に翻訳した「このバスはショパンの生家に行きますか?」という文章を見せると(申し訳ない)、運転手はうなずき、運賃をスマホの電卓に打ち込んで見せてくれました。
たぶんわたし、20ズロチの紙幣を渡したと思うのですが、運転手はなにか言いたげな表情で、もう一度わたしに電卓の画面を見せました。わたしはすぐさま「I don’t need change(釣りはいらねえ)」と言い放ち、バスに乗せてもらいました。
バスの車内はこんな感じ。

わたしはどんどんワルシャワ市街から離れていく外の風景を見ながら少し不安になりつつ、Google マップを開いたままにして、バスがきちんと「ジェラゾヴァ・ヴォラ」に近づいていくのを確認していました。
のどかな風景。

とてもきれいな田舎の風景で、大きなかわいい家がまばらに建っており、とても素敵だったことを覚えています。
乗車時間はおよそ1時間で、わたしは無事にショパンの生家にたどりつきました。やったね!
降りるとき、乗客のおじいさんが「ショパンの生家はあっちだからね!」というようなことを、笑顔で教えてくれて、とてもうれしかったです。
ショパンの生家に到着
さて、無事にたどり着いたはいいものの、帰りのバスの時刻もちゃんと調べて、バス停も見つけておかなければ、シンプルに「やばい」です。
先ほどの時刻表のとおり、ソハチェフを13:40に出るバスに乗ることにしました。ここで注意ですが、「ソハチェフ」を13:40発なので、次のバス停である「ジェラゾヴァ・ヴォラ」にバスがやってくるのは10分くらい後、ということになります。
帰りのバス停はこちら。ショパンの生家を出て、向かって左に100メートルくらい歩いた先にあります。

このなにもなさ、伝わりますかね。なんとしてでも帰れないとやばいです。
バスが来なかった場合にワルシャワに帰る手段としては、「ソハチェフ」に行くバス(道の向かい側にあり、ミニバンではなくバスらしい見た目のバスが来ます)に乗り、ソハチェフ駅から電車でワルシャワに帰る、というものがあります。または、たま~に走ってくるタクシーをつかまえるか、くらいですね。
いつも知らない場所に行くときは、最終手段として「歩いて帰れるかどうか」を調べますが、ショパンの生家は歩いて11時間半なので・・・さすがに・・・ということで、こうした代替手段もきちんと調べてはいました。
ちなみに、ショパンの生家の周辺は、ちゃんと電波がつながりました(わたしはVOXIというSIMカードを使っていました。イギリスのSIMカードですが、ヨーロッパでも使えるプランを購入しました)。
さて、この行き方の話に思いがけず3000文字くらい使ったわけですが、「ショパン・パス」というものに予約すれば、「大人(18歳以上): 46-58ユーロ」でワルシャワから連れてってもらえるらしいので、そっちのほうがどう考えても楽です。下調べ、重要。
ショパンの生家の話は、その3で。
